『四万十―川漁師ものがたり』山崎武

同時代社


発売(1993/08)

内容(「BOOK」データベースより)
一人の川漁師の手になる生物誌または一代記として、出色な書物。生をうけてから七十年あまりの大部分を四万十川という恵まれた大河のほとりで、自然を愛し、川漁師に夢と希望を持ち続けた人柄が各処ににじみ出て、みるみるうちに著者の世界にひきこまれる。著者はよき川漁師となるには魚など生き物を正確に観察することだと知り、二十五歳ごろには河口のデルタの中に小屋を建てて、四六時中、生きものと生活をともにする。以後、生きものを見る著者の眼力は確かである。加えて生来の読書好きで必要とあれば専門書をあさり、専門家の門をたたいて正しい認識を得ることに努めた。体験の単なる集積はときに偏見を生むが、本書に関してはそのような危険は全くない。生物誌にはアユの産卵などぴかりと光る記事があるかと思えば、「ナマズのタタキ料理」や「ゴンズイの毒消し」「ゴリの肝きった」などユーモアもあって硬軟折りまぜて十分に楽しませてくれる。

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