葛島一美 / 著 , つり人社
「普通の竿もろくに扱えないのに、和竿だなんて・・・」
言われる前に、思わず自分にツッコミをいれてしまいましたが、「見るだけならいいでしょ」です。
サブタイトルにある通り「江戸に生まれた釣り道具の美しさを今に伝える男たち」、関東の和竿師39人が紹介されています。
「釣り道楽」という言葉があり、「道楽」というからには、必要以上にこだわりを持ち、お金がかかるのも当たり前の世界ですね。
とても真似できませんが、さまざまなエピソードを聞くのは楽しいものです。
今のご時世、女性の方が使えるお金を持っている場合が多く、女性をターゲットにしないと・・・などという話しもよく聞きます。
が、こと「道楽」ともなると、「旦那衆」なんて言葉が浮かんできます。現在でもいらっしゃるんでしょうか、「粋な旦那衆」!?
釣り道具のために身上をつぶした人もいたらしいですし、見栄や自己満足の世界ともいえるでしょうが、お金持ちが思いきりお金を使って職人(芸術家)を育てる、文化とはそういう側面があるものでしょう。
だからこそ、素晴らしい技術が今に伝わり、和竿に限らず、新しい素材を使った竿にもいかさせているのだと思います。
当然「和竿」は、道楽のためだけにあらずで、誰でもちょっとがんばれば買えるものや、お手頃のものが中心です。
本書では、職人たちをたずねて、お店や工房、それぞれの特徴などを紹介していますが、あわせて、「和竿師との気さくで上手な付き合い方」「正しく学ぶ和竿の扱い方」「和竿用語辞典」が掲載されています。
「道具がいいからって釣れる訳じゃない」のも一理あると思いますが、良いものを持つ喜びがあるほかにも、手間暇かけ、考えて作られたものが持つ「扱いやすさ」は、重要ではないでしょうか。
余談ですが、私がよく訪問する釣りの解説サイトに、奥様の竿を用意してあげたい男性に向けてこんなことが書いてあります。
将来とも一緒にやっていこうと思うなら、自分と同じものをケチらず用意してあげてください。自分のものだと女性は大事にして趣味が長続きしますよ(ホント!)
賛成です(笑)!
(「魚と遊ぼ!海釣り道場」より)
私がこれから、こだわりを持って道具を選べるようになるのか、ましてや和竿を手にすることがあるのか、まだわかりません。
でも、趣味として魚を釣ることの歴史や、道具のあれこれはおもしろいです。別次元の話しのようでもあり、まったく関係がないともいえない「現在」とのつながりもあり、奥深さを感じます。
('05年6月12日)
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平成の竹竿職人